パネットーネ大学その2 材料

美味しいパネットーネを作るには、まず、上質で鮮度のいい材料が不可欠。そして、手作りのパネットーネとなれば、パネットーネ用として粉末にしたリエヴィト・マードレ(発酵種)などが入っているミックス粉や、業務用培養済みリエヴィト・マードレなどを使うことは避けるべきです。リエヴィト・マードレは自分で培養、が前提です。では、そのほかの材料については?

 

最も重要な素材は粉です。リエヴィト・マードレの“餌”でもある粉は、大量の油脂と砂糖を取り込みつつ、食べた時の口どけの良さも保証できるものでなければなりません。ゆえに小麦の品質と製粉方法は、粉を選ぶ時の最重要ポイントです。そして、粉の強度(グルテンの強さ。強ければ強いほど、長時間の強い発酵に耐えられる)を示すW値は380ぐらい、P/L値は0.60、たんぱく質含有量は15%くらいが望ましいとされています。これらは、たっぷりの油脂と砂糖を加えた後の最初の発酵(準備生地または第一生地、プレインパスト)で一晩、最大13時間もの間、その発酵の力に耐えられることを示す目安の値です。つまり、強くて耐性があって、しかものびやかな粉を使う必要があるのです。製粉については、“優しい”方法で、つまり、小麦のたんぱく質を損なわず、同時に、軽くソフトな発酵を可能にする方法で製粉されているかどうかが鍵となります。

バターも味の良し悪しを左右する重要な素材です。生地に柔らかさを与え、包み込むような風味をもたらすバターを望むなら、北ヨーロッパの製品が良いとされています。

卵は、卵黄のみを使います。放し飼いで、遺伝子操作等をしていない飼料を食べさせた鶏の卵が理想。

バニラは、パネットーネ特有の香りを形成する重要な素材です。ブルボンバニラのさやから出したてのフレッシュなものが最良。合成香料は、リエヴィト・マードレがもたらす香りや、ドライフルーツの香りを損なうので使用しません。

オレンジピールなどのドライフルーツは、着色料・保存料を使用していないものを。できれば、大きな皮ごとのものを入手し、自分で刻んで使うとより良い香りが期待できます。

レーズンは、種のないタイプ。製菓職人の間ではオーストラリア産が最良とされています。