11月22日(水)、パネットーネ・コンテストin Japan 2023の最終審査が行われ、8人のファイナリストが審査員と一般観覧者の前でプレゼンテーションを披露。審査の結果、最優秀賞は、ブロンデル・マキシムさん(大阪「パティスリー・ペシュミニョン」)に決まりました。
⚫︎最優秀賞
ブロンデル・マキシムさん
パティスリー・ペシュミニョン オーナーシェフ(大阪)
高校卒業後、地元北フランスで有名なパティスリーに就職、修行時代を過ごした後、アルザスにある全世界のピエール・エルメのマカロンとショコラを作っているラボにて働きながら、ショコラティエの資格を取得。その後ロレーヌ地方にある歴史100年のパティスリーショコラトリー・フレッソンにて約9年間勤め上げる。3年目からはパティスリーの責任者として就業時間の改革を行い、パティスリー、ヴィエノワズリー、トレトゥールと呼ばれるキッシュやパテなどのお惣菜まで多岐にわたり品質の向上に務めた。かねてから妻の夢であった大阪での開業を機に、日本へ移住。味、素材にこだわるお菓子作りが受け入れられ、週二日のみの営業日にはたくさんのお客さまが来店。約7年の歳月をかけて完成させたパネトーネは、お店のスペシャリテとして毎週丁寧に焼き上げている。
⚫︎優秀賞(五十音順)
有形泰輔さん
セテュヌボンニデー シェフ(東京)
駒場学園高等学校食物科卒業後、(株)ポンパドゥル入社、25歳で表参道デュヌラルテ入社、杉窪章匡氏(現365日オーナーシェフ)に師事。フランスでの研修を経て、2013年杉窪章匡氏のプロデュース店として、セテュヌボンニデーシェフに就任。2021年自由が丘店オープン。同店は、国産小麦100%で生地改良剤なども使用せず、ハムなどの材料も手作り。極力添加物を排除したパン作りを行う。また、近年は小規模農家さんや小規模製粉所と連携し、フードマイレージ是正への取り組みや、より原産地から店頭までを明確化する活動も行っている。
上原 力さん
タック バゲリ カフェ 代表(鹿児島)
鹿児島県鹿児島市出身。専門学校卒業後、「浅草ビューホテル」で3年間の修行を経て「ムッシュイワン」(立川市)にオープニングスタッフとして入社し8年にわたり技術と経験を積んだ。 2014年5月、出身地の鹿児島市に10席のカフェスペース併設のベーカリー「TAK BAGERI CAFE」(タック バゲリ カフェ)を開業。前年のコンテストの受賞を機に、より美味しいパネットーネを目標に年間通して販売している。
坂田純一さん
ウルス/クマパン屋 代表(神奈川)
大学4年の秋まで就職が決まらず、アルバイト雑誌を見て、1998年株式会社モンタボーに入社。店長、統括マネジャー、GMを務め2006年に退社。その後都内のベーカリーを経て、2015年8月に藤沢市片瀬に「ウルス/クマパン屋」を開業。ハード系のパンを中心に惣菜パンや菓子系のパンも充実。「普通のパンを普通に作っています」。
鈴木美影さん
ケノヒノパン オーナーベーカー(東京)
東京都北区出身。料理人として10年間勤務したのち、「ロワンモンターニュ」(現在閉店)などで14年間パン職人として勤務。パン技研発酵種アドバンスコース修了。2022年4月東京都中野区南台商店街に夫の鈴木崇志と「ケノヒノパン」を開業。国産小麦をメインに日常のパンとパネットーネを提供。現在は石臼自家製粉の全粒粉を使用したパンを研究中。
西島佐知さん
ウルス/クマパン屋 副代表(神奈川)
大学卒業後、専門学校にて製パン・製菓を学んだ後、都内のベーカリーに就職。約10年勤務した後、普通に美味しいパン屋を目指して、2015年8月にウルス/クマパン屋の立ち上げに参加。副代表を務める。
村田朋枝さん
ひなたぱん工房 オーナーベーカー(群馬)
福祉作業所勤務時に、通所者の作業の一環として天然酵母のパン作りと出会う。退職後もパン作りを学び続け、2017年5月、群馬県みなかみ町の自宅の片隅に「ひなたぱん工房」をオープン。たった1人で、イーストを使用せず、ルヴァン酵母などを使用したハード系のパンを中心に、「木曜日のみのパン屋」を営んでいる。2023年4月に吾妻郡高山村の山小屋にて、国産小麦、ホシノ酵母使用「日曜だけのピッツァCafé」をオープン。ル・コルドンブルー・パンディプロム取得。
柳川玖哉さん
ブーランジェリーヤナガワ オーナーベーカー(愛知)
1977年生まれ。高校卒業後、某企業パン屋に就職。2017年、愛知県清須市にブーランジュリーヤナガワを開業。自家製酵母を使い本格的ヨーロッパの食事パンから庶民的なパンまで多くの種類のパンを手がける。現在に至るまで、国外国内の製パンコンクールにて数多くの賞を受賞。2019年、アソシエーションブーランジェ東海を立ち上げ代表を務め、東海地区の製パン技術向上に貢献する。2021年、東海パネットーネ俱楽部を立ち上げ、同志を募り自身が部長を務める。パネットーネの美味しさを広めるための活動を積極的に行っている。
審査の講評では、イタリアより来日した特別審査員フェデリコ・アンツェッロッティ氏が、難易度の高いパネットーネに挑戦する勇気をまず讃え、常に問題意識を持ってレシピを追求してほしいこと、イタリアのパネットーネについての知識を深め、基本を会得し、そしてオリジナリティをいかに表現するか研究してください、との言葉が贈られました。
8人の方々には、表彰状およびパネットーネに添付するファイナリスト選出シール(最優秀賞者には最優秀賞シール)を進呈いたしました。
表彰後は、特別協賛のフランチャコルタで乾杯、ファイナリストのパネットーネの試食販売と、イタリアからインポートされたパネットーネやスイーツ、ワインの試食試飲販売が行われました。
⚫︎特別販売会の開催
12月2日(土)・3日(日)日本橋三越本店において、最優秀賞のブロンデル・マキシムさんのパネットーネ並びに2022年のファイナリスト7名(うち3名は本年もファイナリストに選出)のパネットーネを試食販売いたします。
「パネットーネ・コンテストin Japan」受賞パネットーネ試食販売会 by Panettone Society
場所:日本橋三越本店 本館地下1階<パーソナルショッピングデスク>
日時:12月2日(土)・3日(日)10:00〜19:30
販売するパネットーネの作者:
ブロンデル・マキシムさん(パティスリー・ペシュミニョン 大阪)
秋元秀樹さん(ブーランジェリー・コシュカ 東京)
阿部之彦さん(ランテルナマジカ 東京)
上原力さん(タック・バゲリ・カフェ 鹿児島)
大村田さん(ヴァンダラスト 群馬)
坂田純一さん(ウルス/クマパン屋 神奈川)
鈴木美影さん(ケノヒノパン 東京)
中村友彦さん(マンダリンオリエンタル東京 東京)
パネットーネ・コンテストin Japan 2023
後援:駐日イタリア大使館
協賛(五十音順):
株式会社ウィル
株式会社ツジ・キカイ
株式会社ニップン
ルーツ貿易株式会社
特別協賛:
フランチャコルタ協会
Molino Dallagiovanna G.R.V Srl