コロンバもパネットーネ同様、一番人気があるのはオレンジピールのみのクラシックタイプ。でも、作り手たちはコロンバをもっと楽しんでもらおうとさまざまなバリエーションを提案しています。その中でも今年目立つのはピスタチオ・コロンバ。パネットーネではチョコレート系が多いのですが、復活祭には卵型のチョコレートというこれまた人気アイテムがあるためか、チョコ・コロンバの存在感は控えめ。そして、春にはもっと明るい色が欲しくなるもの。つまり、薄緑のピスタチオ・コロンバはぴったりというわけです。このほど、食の総合メディア、ガンベロ・ロッソでは2022年おすすめピスタチオ・コロンバを特集。その内訳を覗いてみましょう。
前置きとして、この特集で紹介するコロンバは、オンラインショップでイタリア国内に配送可能なものからセレクト。ランキングは特に決めずアルファベット順にリストアップ、しかし、中でも優れているもの二つをトップに挙げています。
ピスタチオ・コロンバのタイプとしては大きく4つ。焼く前の生地の中にクリームを注入するタイプ、ペーストやクレミーノ(ペーストをチョコレートと合わせて固めたもの)を混ぜ込むタイプ、粒のピスタチオを混ぜ込むタイプ、ピスタチオのマジパンを混ぜ込むタイプに分けられます。そしてそこにベリーやオレンジピールをプラスしたり、ピスタチオクリームを別添えにしたり。もっとも多くみられたのがアイシングにピスタチオを使ってコロンバ表面をデコレーションするというものです。
最優秀ピスタチオ・コロンバ
Forno Gentile (カンパーニア州)€50
背が高くよく膨らんでおり、気泡も全体に満遍なく見られる。生地は控えめな黄色、バニラの香りが印象的。さらにバター、柑橘(シロップ漬けオレンジピールのペースト、シロップ漬けレモンピールのペースト)の香りも。甘さも程よく、副素材の味わいがしっかり感じられる。柔らかく、バター感があり、余韻も長い。アイシングはたっぷり、ピスタチオの存在感が強い。別添えのピスタチオ・クリームも上質。
D’Angelo (シチリア州)€28 ピスタチオ・クリーム€7
生地は美しい薄緑色、たっぷりの気泡、非常に柔らかい。ピスタチオの香りがしっかり、そしてバターも上質で口どけが良い。表面のホワイトチョコレートとピスタチオのバランスも良い。模範的で、イノヴェイティヴなコロンバ。
おすすめピスタチオ・コロンバ
Angelo Inglima (シチリア州)ペーストとピスタチオ・ホワイトチョコ使用 €35
Attilio Servi (ラツィオ州)クリーム注入、アマレーナ入り €42
Bonfissuto (シチリア州)ペースト使用、クリーム別添え €29.90
Dolcemascolo (ラツィオ州)ペースト使用、クリーム別添え €42
Follador (ヴェネト州)ペースト使用 €35
Fiasconaro (シチリア州)ペースト使用、クリーム別添え €37
Gabbiano Pasticceria (カンパーニア州)ピスタチオ・マジパン使用、クリーム注入 €38
Gelateria Mille (ロンバルディア州)クレミーノ使用、クリーム別添え €35
Gran Caffè Romano (カンパーニア州)粒ピスタチオ使用 €37
Pasquale Marigliano (カンパーニア州)クレミーノ注入 €39
Pasticceria Tabiano (エミリア・ロマーニャ州)クリーム注入 €39
Ricci (モリーゼ州)クリーム注入 €37
Santaniello (カンパーニア州)ペースト使用、クリーム別添え€38